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(ル)塞翁の馬の商法


商取引はすべて公正に行なわれるべきであり、

あくまで一対一で万人対等の自由な立場に立たなければならない。



心学者鎌田一窓は、「売り手の幸せは、買い手の幸せこと、

交易の本来ならめ」と主張しているが、

商取引が常に円滑に良くとばかりは限らない。



否むしろ、商売の世界は波乱万丈、


浮沈の歯が強いのが常である。

突如として、襲い掛かる天災地変、

周期的に襲来する経済恐慌、

支配者からの収奪と圧迫、

はげしい同業者間の競争等々


実に厳しい試練に立たされているのが

商人の実態である。


それだけ商人たるものは、

いかなる難局に総合してもたじろがず


冷静に事を処理する根性をもっていなければならない。


眼前の損得に一喜一憂するようであってはならない。

平生から事変に対処できるように心の準備が

大切である。



かかる商法が老舗の商法として規定されいる。

外与商店の「心得書」には、

商人の守るべきと商法の一つとして

「人間万事塞翁が馬」といった考え方にたつべきとしている。



綿密な計算のもとで、猛烈に利をもとめても、

一朝事あるときは、

淡々としてすべてを諦めなければならない。

執拗は好かぬ男のすることで、

商人の理想ではない。




「京都商人の商魂について」-足立政男より


ゆたか
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