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人を動かす」パート1 人を動かす三原則



2.重要感を持たせる(2)




1928年、南極探検に、アメリカの百万長者たちは資金の援助をしたが、それには、南極の山脈に援助者たちの名を冠するという条件がついていた。

あの偉大なシェークスピアでさえ、自分の名に箔をつけるために、金を積んで家紋を手に入れたのである。


他人の同情と注意をひいて自己の重要感を満足させるために、病気をする人も、ときにはある。


専門家の話によると、現実の世界では自己の重要感を満たせないので、狂気の世界でその満足を得ようとして、実際に精神に異常をきたす人もあるということだ。


自己の重要感を渇望するあまりに、狂気の世界にまではいって、それを満たそうというものも、世のなかにはいるのだ。

だとすると、われわれが正気の世界でこの望みを満たしてやることにすれば、どんな奇跡でも起すことができるはずではないか。




シュワッブはまだ三十八歳の若さだった。

アンドルー・カーネギーが、このシュワッブという男に、どういうわけで、百万ドル、すなわち一目に三千ドル以上もの給料を支払ったか?

シュワッブが天才だからだろうか?ちがう。

シュワッブがこれだけの給料をもらうおもな理由は、彼が人をあつかう名人だからだと自分でいっている。

どうあつかうのかとたずねてみると、つぎのような秘訣を教えてくれた。

これは、まさに金言である。

他人の長所を仲ばすには、ほめることと、励ますことが何よりの方法だ。

上役から叱られることほど、向上心を害するものはない。

わたしは決して人を非難しない。

人を働かせるには奨励が必要だと信じている。

だから、人をほめることは大好きだが、けなすことは大きらいだ。

気に入ったことがあれば、心から賛成し、惜しみなく讃辞を与える。

これが、シュワッブのやり方である。


ところが、一般の人はどうか?まるで反対だ。

気に入らなければめちやくちやにやっつけるが、気に入れば何もいわない。

どんなに地位の高い人でも、小言をいわれて働くときよりも、ほめられて慟くときのほうが、仕事に熱がこもり、出来ぐあいもよくなる。

その例外には、まだ一度も出あったことがない

実は、これが、アンドルー・カーネギーの大成功の鍵なのだと、シュワッブはいっている。

カーネギー自身も、他人を、公私いずれの場合にも、ほめたたえたのである。

彼がみずから書いた墓碑銘は、こうである。

「おのれよりも賢明なる人物を身辺に集むる法を心得しものここに眠る」。

真心をこめて感謝するのが、ロツクフェラーの人あつかいの秘訣であった。


名優アルフレッド・ランドも、「わたしにもっとも必要な栄養物は、自己評価を高めてくれることばだ」といっている。

われわれは、子供や友人や使用人の肉体には栄養を与えるが、彼らの自己評価には、めったに栄養を与えない。

牛肉やじゃがいもを与えて体力をつけてはやるが、やさしいほめことばを与えることは忘れている。

やさしいほめことばは、夜明けの足のかなでる音楽のように、いつまでも記憶に残り、心の糧になるものなのだ。



もっとも、餓死寸前の人間が草でも虫でも手あたりしだいに食べるように、何もかも鵜のみにしてしまう讃辞に飢えた人々も世のなかにいることは事実だ。

莫国のヴィクトリア女王でさえ、お世辞を喜ぶ傾向があった。

時の宰相ディズレーりも、女王に対しては、お世辞をふんだんにいったと、みずからいっている。
結局のところ、お世辞というものは、利益よりはむしろ害をもたらすものだ。

お世辞は、偽物である。

偽金と同様、通用させようとすると、いずれは、やっかいな目にあわされる。

お世辞と感嘆のことばとは、どうちがうか?

後者は真実であり、前者は真実でない。

後者は心から出るが、前者は目から出る。

後者は没我的で、前者は利己的である。

後者はだれからも喜ばれ、前者はだれからも嫌われる。


「相手の自己評価にぴったり合うことをいってやること」。

米国の思想家エマーソンは、「人間は、どんなことばを用いても、本心をいつわることはできない」といましめている。


人間は、何か問題があってそれに心を奪われているとき以外は、たいてい、自分のことばかり考えて暮らしている。

そこで、しばらく自分のことを考えるのをやめ、他人の長所を考えてみることにしてはどうだろう。

他人の長所がわかれば、見えすいた安っぽいお世辞などは使わなくてもすむようになるはずだ。

他人の真価を認めようと努めるのは、日常生活では非常にたいせつな心がけであるが、ついおろそかになりがちである。


子供にとって、親が示してくれる関心や、賞讃のことばほどうれしいものはないのである。

人問は例外なく他人から評価を受けたいと強く望んでいるのだ。

この事実を、決して忘れてはならない。

深い思いやりから出る感謝のことばをふりまきながら口々をすごす-これが、友をつくり、人を勤かす秘訣である。



D・カーネギー「人を動かす」より



ゆたか
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